坐骨神経に沿って発生する症状の「坐骨神経痛」
「名前だけは聞いたことがあるけど、詳しいことはよくわからない」という方も多いのではないでしょうか?
そもそも、坐骨神経痛というのは“お尻から脚にかけて出る痛みやしびれ全般”の症状を指します。
何か特定の病気を意味する言葉ではないので、椎間板ヘルニアであれ、脊柱管狭窄症であれ、トリガーポイントであれ、お尻から脚にかけて痛みやしびれがある場合は全て坐骨神経痛と呼ばれます。
しかし、
脚やお尻が痛くなって整形外科を受診し「坐骨神経痛」ですね。とお医者さんに言われたが、結局は痛み止めや湿布を処方されただけで終わってしまった。というケースが非常に多いのが現状です。
目次
1.坐骨神経痛の症状
こんな症状でお困りではありませんか?
- お尻が痛くてびっこひきながら歩く
- 痛みの回避姿勢から鏡を見ると体が「く」の字に曲がっている
- 脚にまで痛みやしびれが走る
- 痛くて真っすぐ立つことが困難である
生活も仕事もままならないので、キツイですよね。
ヘルニアは関係がない??
では、どうして痛みや痺れが出るのでしょうか?
冒頭でもお話ししたように様々な原因があるとされているのですが、坐骨神経痛の殆どは腰やお尻、太ももなどの筋肉が硬くなることによって引き起こされます。
・・・ということは?
椎間板ヘルニアや狭窄症は、坐骨神経痛とは関係がないということ?
その通りです。
「ヘルニア=腰痛、坐骨神経痛」という繋がりの全てを否定するわけではありませんが、世界では「椎間板ヘルニアは腰痛や坐骨神経痛とは関係がない」という研究結果が出ています。
カナダで行われた研究では、すでに腰椎の椎間板ヘルニアと診断され、強い下肢痛を訴える患者46名と、年齢、性別、職業などを一致させた、痛みのない健常者46名の腰部椎間板をMRIで撮影しました。
すると、健常者の76%に椎間板ヘルニアが見つかったのです。
つまり、ヘルニアがあるのに痛くない人が7割以上もいるということ。
椎間板ヘルニア ≠ 腰痛 ということが証明されたのです。
これは国際腰痛学会で1995年に発表された論文で、VOLVO賞(国際腰痛学会でのノーベル賞と言われるほど)を獲得した信頼度の高い研究であり、専門家であれば知っているはずの情報です。
20年も前からこのような研究がされており腰痛治療の先進国では当たり前の事実として広まっているのに対し、日本ではいまだに椎間板ヘルニア=腰痛という考えが多いのが現状です。
しかし、その日本でも少しづつ新しい常識として取り上げられるようになってきました。
NHKの「ためしてガッテン」でも 椎間板ヘルニアと腰痛は関係がない という内容で放映されました。
そして、
狭窄症も同じように「手術をしたが痛みが変わらない」とか「手術前よりも悪化してしまった」という話しをよく耳にします。
2.坐骨神経痛の原因
それは先ほどもお話しした通り、大きな原因として筋肉の硬直があげられます。
筋肉はゴムのような性質を持っており、動かしている間は柔らかいのですが使わなくなるとすぐに硬くなってしまいます。
そして、筋肉中の毛細血管は圧迫され血行不良に。
すると、硬くなった筋肉の中に“しこり”のようなトリガーポイントと呼ばれる圧痛点(押すと痛みがでるポイント)が形成されるのです。
そしてこのトリガーポイント、ただ痛みが出るだけでなく、押圧した場所から離れた所に痛みやしびれを出すことがあります。
これを関連痛と呼び、関連痛を引き起こす引き金(トリガー)となる場所(ポイント)なのでこのような名前がつけられているのです。
東洋医学では経絡(けいらく)や経穴(けいけつ)と呼ばれる、いわゆる“ツボ”と重なることが多くありますが、もっと化学的根拠に基づいたものだと考えていただくと判りやすいのではないでしょうか。
※坐骨神経痛、椎間板ヘルニア、腰椎分離症の方は事前にお問合せください。
3.当院での施術
【 当院では 】
一度トリガーポイントが形成されるとなかなか自力では解消させるのが難しかったりします。
また、病院から狭窄症や椎間板ヘルニア、坐骨神経痛と言われると余計心配が増して症状が悪化したりすることもあります。
方法としては、トリガーポイントを緩め痛みを取ること、それによって動きやすくすること、痛みがなくなったらよく動かすことです。
整体、カイロプラクティック、マッサージ、鍼灸、リラクゼーションなど自分の身体にあった施術を受けてトリガーポイントを取り除くのがいいです。
一度で痛みを取り除きたい気持ちは強いと思いますが、なかなか一度で取り切れない場合の方が多いですので、施術を受けながらもしばらくはその痛みとの付き合いがあると思ってください。
私自身も腰痛の常連さんで、椎間板ヘルニア・腰椎分離症を持ち、ギックリ腰・坐骨神経痛も数多く経験しています。
ですので、なかなか症状が良くならず悩む!という方、まずはご相談ください。
病院から「今すぐ手術が必要です」という様なよほど緊急性を要する症状でない限り、解消されることがほとんどです。
諦めずにご連絡ください。