CMT_模型

身体の話

CMTとは?

CMT(Chiropractic Manipulative Therapy)について

関節をボキボキする手技のことを略してCMTと言います。
そのCMTについてご説明します。

CMTとは何か?

CMT(Chiropractic Manipulative Therapy)とは、一言で分かりやすく言ってしまえば、関節を“ボキボキ”する、あの手技です。
テレビなどで見て、痛そうなイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか?

しかし、そこはやはりテレビですからリアクションも大きくないといけないわけです。
ボキボキっといかにも痛そうな音が聞こえてくるあの手技ですが、実際に受けてみると「痛くないし、むしろスッキリする!」とおっしゃる方が大半です。

では、あの手技にはどういう効果があるのでしょうか?

CMTにはまず「関節の動きを回復する」という効果と「痛みを感じにくくする」という効果があります。

関節の動きを回復する

関節とは、身近なもので例えるならばドアについている“ちょうつがい”のようなものです。 壁とドア(骨と骨)を繋ぎ、自由に動けるように支えてくれているとても重要な部分です。

人間には約360の関節があるのですが、はたして全ての関節がスムーズに動く人はどのくらいいるでしょうか・・・。

私たち現代人は文明の発達により、どんどん体を動かす機会が少なくなってきています。
毎日のデスクワークに、歩く必要のない車や電車、エスカレーターにエレベーター・・・動きの少なくなった筋肉や関節は次第に硬くなり、動かしづらくなります。


想像してみてください。

例えばあなたの目の前に180度に開くドアがあったとしましょう。 このドアを、毎日毎日90度までしか開かなかったら・・・。
これが数日や数週間なら問題はないでしょう。しかし何年も何年も、毎日90度までしか開かなかったらどうなるでしょうか?
使われない部分はどんどん動きが悪くなり、たまに90度以上まで開けようものなら“ギギギギギ・・・”と、きしむようにして無理やり開けることになるのがよくわかると思います。

実は人間の関節でも同じことが言えるのです。
毎日PCに向かって座りっぱなしで、ほとんど動かしていない首や背中、腰・・・。人間の背骨は合わせて24個、その関節は70を超えます。

あなたは1日の中でグッと背中を丸めたり、上半身をグイっとひねったりする機会が何回ありますか・・・?
はたして、70を超える関節のいくつが動いているのでしょうか・・・?

 

このようにして動かなくなってしまった現代人の関節は、“ちょうつがい”のように、どんどん動きが悪くなってしまうのです。

そしてCMTには、そうした“動きの悪くなった関節”の癒着を防ぐ役割があります。

 

よく「あれは骨が鳴っているんですか?」と質問されることがありますが、骨ではありません。

関節には関節包という袋があり、その中は滑液という潤滑油のような液体で満たされています。
しかし、この関節に瞬間的操作を加えると関節包内の圧力が急激に変化し、気泡が生じます。
そしてこの気泡が弾ける(キャビテーションと言います)音がボキボキという音の正体なのです。

膝関節

 

 

指をポキポキと鳴らすのも同じ原理で音が鳴っています。

痛い手技でもなければ骨が折れるような手技でもない。
仕組みさえ理解してしまえば恐怖感も少なくなると思います。

痛みを感じにくくする

関節包にはプロプリオセプターと呼ばれる固有感覚受容器が存在します。これは関節や体の動き、位置などを感知するセンサーです。
そして、CMTによりキャビテーションが起きると、このプロプリオセプターが強く刺激されるのです。

では、その刺激を受けたプロプリオセプターはどのような働きをするのでしょうか?

痛みの伝わり方

まず、痛みには大きく分けて2種類の痛みがあります。
鋭い痛み(針で刺したりケガをした時など)と、鈍い痛み(腰痛や肩こりなどの慢性痛)です。

痛みが伝わる時、筋肉や皮膚などの末梢神経から出た信号は脊髄を通り脳に伝達されるのですが、鋭い痛みは太い神経で、鈍い痛みは細い神経でそれぞれ脊髄まで運ばれます。

なぜ太さも伝わる神経も違うのか。
それは、より強い痛みを先に脳へと伝達させるためです。
極端な話しですが、腰痛に気をとられて骨が折れた痛みがうまく伝達されなかったら困りますよね?
だから、太い神経(鋭い痛み)の方が伝達速度が速く、優先的に脳へと届けられるのです。

そして、先にお話ししたプロプリオセプターに対する強い刺激が通るのは太い方の神経です。

つまり、CMTにより発生したキャビテーション(ボキボキ)がプロプリオセプターを刺激し優先的に脳へと届けられるため、
細い神経を通る腰痛や肩こりなどの慢性痛がブロックされるのです。

ゲートコントロールの働き

そして、この働きをゲートコントロールといい、気分や感情によってもこのゲートは左右されると考えられています。

例えば、肩こりや腰痛をいつも感じていて仕事中も気になるという方。
趣味に没頭している時やお笑い番組を見て笑っている時は、その痛みや不快感を忘れているのではないでしょうか?

CMTによるプロプリオセプターへの直接的な刺激と共に、固まりかけていた関節が動かされることによる
“ボキボキが気持ちいい!”とか“スッキリした!”という快感もまたゲートコントロールに一役かっているのです。

心と痛みの関係についてはこちらで詳しく記述しております。

 

 

「痛そう」「怖い」と思われがちなCMTですが、そこにはちゃんとしたカイロプラクティックという西洋医学的な根拠と理論があります。

もちろん「ボキボキは怖い」と感じている方には当院では無理にCMTの施術は行っておりません。
モビリゼーションというボキボキせず少しづつ関節を動かしていく方法などを代用して施術を行いますのでお伝えください。

趣味のブログもやっています!

プライベートブログ

-身体の話
-, ,

© 2019 T.O.Y整体院 Powered by AFFINGER5