心と痛みの関係性
心と痛みって関係ある?
皆さんは「こころ」と聞いて、体のどこを想像しますか?
一般的には「心臓」を想像するのではないでしょうか。
では、なぜ心臓を想像するのでしょう?
いろいろな説はありますが、「恐怖」や「喜び」などの情動を感じた時に心拍数が上がり「心臓がドキドキする」から。 と言うのが一番納得しやすい答えだと思います。
しかし、物事を考えたり、何かを感じ取ったり、感情を抱いたりするのは全て「脳」です。
心拍数が上がるのも脳からの指令で全て制御されているため。
では、左手の甲をグイっとつねってみましょう。 痛いですよね?
この痛みを感じているのはどこでしょうか?つねられた左手でしょうか?
これも脳なんですね。つねられた場所は、「どのくらいの強さで刺激を受けたか」を感じているだけ。
その刺激を「痛み」だと感じているのは脳なのです。
通常は「冷たい」と感じる氷でも、ヤケドをした時に当てると「気持ちいい」と感じます。
同じ温度、同じ氷なのに、感じ方の違いを生み出しているのもやはり脳です。
気持ちで痛みは変わる
痛みは脳で感じているというお話をしましたが、「病は気から」と言う言葉があるように、考え方や感じ方、気の持ちようなどによって、人間の体の反応は驚くほど変化します。
たとえば・・・
子供が転んだ時に、ぶつけたヒザを「痛いの痛いの飛んでいけ~」と、お母さんが撫でてくれると痛みが和らぎますよね。
これは、お母さんが傍にいてくれるという絶大な安心感が脳に作用し、痛みを和らげています。
逆に、知らぬ間に切り傷などを作ってしまっていた時、それまで痛みを感じていなかったのに、傷に気が付いた途端に痛み出すことがあると思います。
これも、脳が傷を認識して痛みを感じやすくしているのです。
いつも体の痛みや不調に悩まされている人も、趣味に没頭している時や、とても面白い番組を見ている時などは痛みや不調をほとんど感じていないことがあります。
逆に、イライラしている時や疲れが溜まっている時、仕事でのプレッシャーやストレスが多くなってくると、どんどん痛みが増してきます。
脳はその時の気持ち(喜怒哀楽)によって痛みの感じ方を変化させるのです。
プラシーボ(プラセボ)効果
プラシーボという言葉をご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
メディアなどでも取り上げられることが増えてきており、脳と痛みや病気の関係性が重要視され始めている証拠でもあります。
プラシーボ効果とは、何の効果もない偽物の薬を処方されても、本物の薬だと信じ込むことで何らかの効果がみられることを言います。
つまり人間は、「この薬を飲むことで私の症状は解消するのだ。」という暗示により、身体の回復機能まで変化させてしまうと言うこと。
ここで注目して頂きたいのは、良くなったと「思い込んでいるだけ」なのではなく、実際に「回復した」という点です。
そして、これも作用しているのは脳です。
簡単に言ってみれば「脳を騙す」ことによって「体の持つ潜在能力を引き出している」といったところでしょうか。
人間の脳は通常で1割ほどしか使えておらず、潜在的な力は測り知れないと言われています。
まだまだ解明されていない、未知の部分が大きい脳の働き。
信じられないような能力を持っていてもおかしくはありません。
また、プラシーボの逆をノーシーボと言い、薬の副作用を心配しすぎるあまり、通常より強い副作用を引き起こすことを言います。
脳(こころ)と身体は別々のものではなく、1つの「カラダ」として機能しています。
マイナスに考えれば考えるほど、痛みを恐れれば恐れるほど、身体はどんどん辛くなるのです。
さて、ここまでお話した事をまとめると、
①痛みとは脳で感じるもの。
②喜怒哀楽、その時の気持ちによって痛みは変わる。
③脳は信じ込むと回復機能まで左右してしまう。
ということになります。
ストレス社会と言われる現代
ストレスばかり溜め込んでいると、今まではさほど気にならなかったような肩こりや腰痛などが悪化していきます。そして、その痛みがまたストレスとなり悪循環に。
痛みが気になれば気になるほど精神的にもネガティブになってしまい、慢性的な痛みへと変わっていくのです。
もちろん自律神経のバランスも崩れ、痛み以外の症状(だるさ、めまい、耳鳴り、頭痛、動悸、ほてり、不眠、便秘、下痢、口やのどの不快感、頻尿、etc…)が出てくることもあります。
脳(こころ)と身体は別々のものではなく、1つの「カラダ」として機能しているというお話をしましたが、実際、精神的な悩みを抱えていらっしゃる方は、背中や首周りの緊張がとても強いケースがよくみられます。
そのようなケースの場合、まちだ整体院では通常の施術に加え、漸進的筋弛緩法(PMR)や呼吸法なども用いて全身の緊張をゆるめ、うまく力を抜けるような方法などもお教えいたします。
一回の施術ではなかなか緊張は取りきれませんが、回数を重ねていくごとに少しづつ緊張が解けて行きます。
もちろん、自律神経失調症にも効果的です。
何度も言うようですが、 脳(こころ)と身体はリンクしています。
「他の整体やマッサージに通っているがイマイチ良くならない」という場合、身体だけを考えたアプローチになっている可能性があります。
心と痛みの関係性まで考慮した施術とアフターケアで、今まで解消しなかったあなたの症状が解消するかもしれません。
「こんな症状なんだけど良くなるの?」「どんな施術か不安なんだけど・・・」という方は、一度ご相談下さい。
カウンセリングは無料で行っております。
ストレスを溜め込まないために
幸も不幸も捉え方次第
私の知人に、どんなこともネガティブに考えてしまうネガティブ星人がいます。
たとえば・・・
周りがどんどん結婚している→「なぜ自分だけ幸せになれないのだ。とても不安だ。」
事故に遭ってしまった→「ツイてない。ケガをしてしまった。なぜ自分が・・・」
上司に叱責された→「また怒られた、俺はダメな人間だ。いつも怒ってばかりの○○課長が嫌いだ。」
というふうに。
たしかに、「結婚」や「事故」、「叱責」など、起こったことは事実ですし、事実を変えることは出来ません。
しかし、私の場合は少し捉え方を変えて・・・
周りがどんどん結婚している→「周りに幸せが増えてきているということは、そろそろ自分の番が回って来るかも!?これは期待!」
事故に遭ってしまった→「この程度のケガで済んで良かった。他人を巻き込まなくて本当に良かった!」
上司に叱責された→「これでまた一つ成長できたぞ!嫌われることを承知でちゃんと叱ってくれる○○課長はとてもいい人だ。」
と、考えます。
これだけでとても幸せになりませんか?
しかし、これは起きた事実を変えているわけではありません。捉え方を変えているだけ。
起きた事実が変えられないのなら、解釈を変えればいいのです。
これだけでグッと気持ちが楽になります。
不幸な人は自分で不幸を作っているし、
幸せな人は自分で幸せを作りだしているのです。
多少無理やりに感じる解釈でもいいので、とにかく良い方へ良い方へと考えて下さい。
最初はなかなかネガティブな思考が抜けないかもしれませんが、どうにかしてポジティブに!ポジティブに!と考えるのです。
すると、そのうち自然とポジティブな考え方が出来るようになってきます。
そして、脳がポジティブ思考に切り替わってくると、毎日がどんどん楽しくなってきます。
私たちは脳がセロトニンというホルモンを分泌した時に幸せを感じます。
セロトニンは別名幸福ホルモンとも呼ばれ、さまざまな良い効果があります。
痛みを抑制したり、精神状態を安定に保ったり、睡眠の質を向上させたり。
つまり、セロトニンを分泌させれば「あぁ、私は幸せだ!」と感じるのです。
痛みも感じにくくなるのです。
自然と笑顔になれるのです。
だから、マイナスな考え方とは今日限りでオサラバしましょう(*゚v゚*)
どんなことに対してもポジティブに、明るく生きるのです。
そう、あなたはすでに幸せなのですから。
そして、もう一つ大切なことが、
痛みを再現しないこと
たとえば、草むらを何度も何度も通り抜けているうちに轍(わだち)が出来て通りやすい道ができるように、脳は、よく通る道(神経)を通りやすくします。
プロスポーツ選手の運動技術や、職人と呼ばれる方たちの細かい技術も同じように、何千回、何万回と繰り返される感覚の入力によって並の人間では出来ないようなワザを可能にしているのです。
しかし、それは痛みに対しても同じことが言えます。
つまり、「痛み」という感覚を入力しすぎていると、どんどん痛みを感じやすくなってくると言うこと。
でも、「痛みを感じないようにしなさい。」なんて無理だと思いませんか?
しかし、これが出来るんです。(もちろん、全てにおいて・・・ではありませんが)
人はみな、気が付かないうちに「痛みを再現」してしまうクセがあります。
厳密に言えば「痛みの確認」と言った方が正しいでしょうか。
朝起きた時、腰をグイっとまわして「あいたたた・・・」
仕事終わりに首を後ろに倒して「うぅ~・・・」
手首が痛いときは気になって手首をクイクイ動かして「あー痛い」
みなさん、しなくてもいい動きをわざわざして「やっぱり痛いな。」と、ついつい痛みを確認してしまうのではないでしょうか?
しかし、そのたびに「痛い」という感覚は脳に伝わり、神経は刺激され、痛みに対してどんどん敏感になっていくのです。
痛いから気になるし、気になるから動かしたくなるし、動かしたらまた痛いし・・・という悪循環ですね。
ですから、普通に生活している範囲で動かすのは問題ありませんが、どうか、(わざわざ)痛い動きをしないように心がけてください。
そのたびにあなたの脳は痛みをインプットし、神経を敏感にさせています。
痛みとサヨナラしたいのであれば、「痛みを気にしない」ことが快復への近道となります。
最後に
遺伝子学的にストレスを受けやすい日本人
先ほどお話した幸福ホルモン(セロトニン)ですが、このセロトニンを伝達するのがセロトニントランスポーター遺伝子と呼ばれるもの。
このセロトニントランスポーター遺伝子にはSS型、SL型、LL型の三種類があります。
S型がセロトニン分泌(緊張、不安、恐怖)に関係すると言われており、SS型が非常に不安を感じやすく、LL型が不安を感じにくい遺伝子という事になります。
そして、このS型遺伝子を持つ割合が世界一多いのが日本人だと言われております。
その割合は
SS型 (日本人:68.2% アメリカ人:18.8%)
SL型 (日本人:30.1% アメリカ人:48.9%)
LL型 (日本人: 1.7% アメリカ人:32.3%)
つまり、日本人はダントツで不安を感じやすい民族だということです。
逆に、ラテン系やアフリカ系の方はL型遺伝子の割合が多くなります。
なるほど、陽気で楽天的な人が多いのも納得ですね。
しかし、ここで「ストレスを受けやすいから・・・」と、諦めてしまうのではなく、
「ストレスを受けやすい体質だからこそ、上手に付き合っていく方法」を見つけなくてはいけません。
その答えが、まちだ整体院にはあります。
痛み、ストレス、悩み、つらさ・・・
どんな些細なことでも構いません。 ぜひ一度、私たち、T.O.Y整体院にご相談下さい。
カウンセリングは無料で行っております。
一日でも早く、皆様の痛みや不安が解消されることを願っております。